菊の花は、何だか仏壇に似合いそうで、どうも食指が伸びなかった。 菊人形や、葦簀張りの小屋にずらりと並んだ鉢植えの大輪も、私に絵に描いてみようなどという酔狂を起こさせることはなかった。 それが庭の片隅で、霜に当たって倒れかかっている小菊を見て…
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