牡丹

終わりかけの牡丹の花は、豪華で好きだ。
しおれて来て、複雑な線が現れて来る。しかし、それは必然的な天然の線なので無駄がない。
樹勢が衰えるので、終わりかけた花は鋏で落とす。
手に乗った花の重みを、まるで落とした首のように感じる。
一年に一度の、花とのエロティックな関係。