ターナーと大雅の日
東京都美術館の「ターナー展」へ出かける。
個人的には、わざわざ行かなくてもと躊躇する気もあったが、水彩画を描く生徒さんたちのためには必要かとも思い、最終日になって腰を上げた。
人出の多い事を聞いていたので、開場時間には門の前に並んでいたが、心配したほどの事はなく、幸いだった。
大方の人が最終日は避けたのだろう。
会場を巡っている内に、この感覚は観たことがあるぞと思っていたが、考えてみると竹内栖鳳の絵を通して、この描き方を知っているのだった。おもわず苦笑。
描写の少ない習作のような作品が面白いというのは、やはり現代から見た目なのだろう。
展示もそうした観点からなされていた。資料用にカタログを購入。
朝から何も口にしていないので、神田で食事。その足で神保町方面へ向かう。
今日の目的のもう一つは、中央公論美術社から昭和33年に出た池大雅の画集を見つける事だった。
3軒目にして遭遇。幸せなのか不幸なのか。会ってしまったとあれば買う他ない。
古書の価格も大分暴落しているとはいえ、私にとっては大金。
とはいえ、爺にはもう勉強する時間もそんなに残っていないのだ。躊躇してる暇もない。
清水の舞台から飛び降りる。
さて、お金の工面をどうしよう。