剪定した梅の枝を池の中に挿しておいたのが、花をつけた。
画室に持って入り、これを写す。
畫くうちに、だんだんと自分の目で見られるようになってきて、筆が変化して行く。
写生の醍醐味だろう。

友人の岩本一夫君は大学で写生の重要性を説き、辛い目に遭ったようだ。
それが原因の一つか、病を得て亡くなってしまった。
同世代の画家の友人を失うのは辛い。
どんなに対立をしていても、会話がなりなっていたのだ。

空に楔を打っても仕方は無い。