友人Tの肖像


 
先月の西宮の個展の際に、大阪で入院していた古い友人を見舞った。
小学校から大学まで、永い学校生活の中でも、一番の最悪は中学校だった。
あの頃は、ひたすらに3年間のお勤めを果たすことだけを願っていた。その時代に知り合った唯一の友人だ。
 
何もしてあげられないので、肖像画でも描こうと思ったが、私はそれが一番苦手なのだ。
人の顔に似せて描くなどということが、私にできようはずもない。
 
仕方ないので、写真を撮って、そこから肖像画の勉強を始めることにした。
肖像画という物に何かあるような気もしているのだ。